身体のリズム×ツボ

病気ではないけれど、なんとなく調子が悪い・・・

病気ではないけれど、なんとなく調子が悪い...
健康から病気へ移行する間の「未病」と考えられている体の状態です。
忙しい私たちの多くは未病の段階にあり、自分の体に目を向けると、なんとなく調子が悪い…
この感覚が思い当たる方もいらっしゃると思います。
この状態が続くことは、体への負担となり、早め早めのケアで健康を維持することが大切です。
今回は身体の巡りを正常へと促す、おうちでケアできる「ツボ」をご紹介します♪

 

ツボは経絡というライン上に有ります。
例えていうなら、電車の線路が経絡で、駅がツボのような感じ。
東洋思想(東洋医学を含む)では「」という考え方が有ります。
この世に存在するもの全てがに分けられるという思想です。
例えば、昼が・夜が、日なたが・日蔭が、夏が・冬が、火が・水が
男が・女が...等々全てのものがに分けられます。
経絡も陽経と陰経に分けられます。
ざっくりですが、人が四つん這いになった時、上から陽が当たっていると考え陽が当たっている
ところが陽、陰になっているところが陰と考えると分かりやすいです。

1.三陰交(さんいんこう)

こちらのツボは婦人科疾患に代表的なツボです。陰経のツボになります。
冷え性の方にもおすすめのツボになります。冷えに気が付かない方もいらっしゃるので女性で
体調がイマイチだなぁと感じたらこちらのツボを使うと良いです。
場所は足の内側のくるぶしから指4本くらい上の、スネの骨の内側のくぼみに有ります。
お灸がおすすめです。(薬局にせんねん灸などのシールで固定する簡単なお灸が売っています。)
ただし、毎日同じ場所にお灸をすると跡になりますので、毎日お灸をされる場合は少しずつずらして
行うと良いでしょう。また、ごくまれに1回のお灸で火傷をしてしまう方が有ります。

その場合もあまり我慢しないで燃焼中に位置をずらしながらお灸をされるか、
燃焼途中で取ると良いでしょう。                


2.足三里(あしさんり)

こちらも有名なツボです。
江戸時代前期の俳諧師松尾芭蕉の『おくのほそ道』にも
 「・・道祖神のまねきにあひて取る物手につかず、
  股引の破れをつづり笠の緒つけかへて、
  三里に灸すうるより、松島の月まづ心にかゝりて・
・」
と書かれており、この足三里のツボを松尾芭蕉も使っていた
ことが分かります。
(江戸時代の浮世絵にも自分で灸をする着物姿の女性の絵も残されています)
足の疲れにもとても良く効きますが、お腹の調子にも効く万能のツボです。
陽経で胃経のツボになります。
お灸をされても良いですし、マッチ棒や爪楊枝などでツボに刺激をしても良いです。
強く押さなくても良いので心地よい程度で、皮膚を傷つけないように押圧してください。
薬局などで売っているパッチ鍼(セイリン製品)というシールタイプの突起が付いた円皮鍼状の
ものを貼っても有効です。
シールタイプのものは貼って運動も出来るので、旅行に行かれる時などにも利用でき便利です。
場所は、向う脛を骨に下から上に沿って撫でていくと、骨のふくらみで止まります。その部分の
親指の幅だけ外側の所です。

3.湧泉(ゆうせん)


 ツボは字に意味が出ているものが多いです。
 このツボは気の流れが始まるツボで、ここにお灸をすると末梢の
 循環が高まって冷えに効果的です。
 陰経で腎経のツボで、井穴(せいけつ)でも有ります。
 井穴は脈気が出るところと言われていて、とても良いツボです。
 場所は足の裏で、足指のみずかきからかかとまでのみずかきから
 約三分の一のところに出来るくぼみの所です。
人という字のようなしわの二股に別れる陥凹部になります。
こちらにはお灸がおすすめですが、足裏用の棒などで押圧して刺激をするのも良いでしょう。